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日本刀鑑賞会

04-08-29

昨年の夏のことだけど、大変有意義な会だったので、忘れないために書いておきます。

場所は、千葉の方にある、「松田次泰」刀匠のご自宅。
(とても素敵な日本家屋もさる事ながら、さりげなく、そしてとても丁寧なオモテナシをして下さった奥様と、家に帰ってお客様がいると知るや、正座をして手をついて「ようこそいらっしゃいました」と挨拶をする、とても礼儀正しいお子さん達のお陰で、大変気持ちよく過ごすことが出来ました。ああ、素晴らしき日本の家庭。私の理想の家庭像の一つです。)

松田次泰公式サイト
http://kanshoan.com/mtd/

講師は、刀剣文化研究所主幹の「高山武士」先生。

実際に刀を鑑賞した後に、講師からのお話がありました。
下記URLは、刀の鑑賞会の模様です。(当日の写真ではなく、たまたまネットで見つけたものです)

http://www.ea-info.com/misuzu/misuzu2.htm

以下、その時にとったメモを箇条書きで書きます。なお、勿論ですが、文責は私にあります。

■日本刀とは
・切れる事が大前提。切れない刀は「日本刀」では無い。その切れ味は鋭く、鋼や鉄でさえも切ってしまう(実際に、刀同士のぶつかり合いの結果、刃先が、キレイに三角形に削られてしまった刀があるそうな)。
・名刀とは、「美しい日本刀」のこと
・鈍刀とは、「美しくない日本刀」のこと。決して、「切れない刀」のことではない
・丈夫である。
■日本刀の美しさの基準
・透明感のある、光り方

■刀の作り方
・カッターやカンナの刃は、折れやすい鋼に、炭素の含有量が少なく、火を入れても固くならない生鉄(なまがね)を混ぜ、強度を上げる。が、日本刀の材料は全て鋼。
・固くて折れにくくするための工夫として、鋼に、焼刃土(やきばち)という粘土を塗る。ただし、刃となる部分には薄く塗り、それ以外の部分は厚く塗る。
・その状態で、火を入れ、急冷すると、刃の部分とそれ以外の部分に別れる。
・また、この焼刃土を使う製法のため、日本刀独特の「刃文(はもん)」が生じることになる。

■陶芸と刀の類似点と違い
・製作過程は似ている
「練る」「形作る」「焼く」
・不可逆性
 完成した刀に火を入れなおせば、元の鉄に戻るが、陶芸は火を入れても粘土には戻らない。

■魂の定義
・「命そのもの」の事。昔は、命そのもののことも、「たま」と呼んだ。
・なので、「刀は日本人の魂」という言葉は、「刀は日本人の命」という解釈になる。
■研ぎと研ぎ師
・古い刀は、研ぎによって細くなる
・研ぎは、サビや、刃こぼれの修復のために行う
・戦場で使われた刀は、例え刃こぼれが無くても、研ぎに出されていた(ただし、これは文献に記録は無く、あくまでも講師の推測)。
・汚れ、穢れ(=気枯れ。気は生命そのもの)を取るための研ぎ。
・これは、神道の究極思想である「清明(せいめい)」の影響。
・そのため、研ぎ場にはしめ縄を張り、聖なる場所とした(刀鍛冶も同様に、作業場にしめ縄を張り、場を清め、作業をする)。場所に入るためには、正式なミソギをする代わりに、塩を撒き、水で手を洗い、口をすすいだ。これは、不祥や不幸、ケガレを落とすための通過儀礼。
・究極は、「神々しく研ぐ」こと
・元通りに、切れるようにするのは当たり前で、如何に「美しくする」かが、彼らの存在意義

■刀の歴史
・室町初期までの刀は、「太刀(たち)」と呼び、これ以後の「刀(かたな)」とは区別する。
・江戸の慶長までの刀を「古刀」、慶長から寛永までを「慶長新刀」、寛永から文政までを「新刀」、文政から明治までを「新々刀」、明治以降を「現代刀」と呼ぶ。
■それぞれの違い
・新刀とは、「新しい」工程が入ったため、付けられた。よって「新々刀」の場合、更に新しい工程が入ったことを示す。
・太刀は、表側に刀銘が刻まれている。表側とは、身に付けたときの、外を向く側。また、太刀は、身に付けたとき、刃が下を向く。「刀」は全てその反対。
■戦闘様式の影響
・歴史的にみると、刀の様式は、20年から50年で変化していっている。
・これは、戦闘様式に変化があったためと推測される(ただし、これも文献に記録は無い)。
・そのため、誰が変化のキッカケを作ったのかは分かっていない。ただ、変化の伝播は非常に速く、何らかの方式(何寸何分反り)があったと推測される。

■刀を見る
・素人にとっては、その美しさを見る、という行為であるが、鑑定士にとっては、時代や製作者を、正確に判断するための作業でもある。
0.上記URLの写真を見れば分かるように、刀は鞘から出された状態で置かれている。まず、正座して、刀に一礼をして、一歩近づき、刀を右手でとり、左手には布を持つ。
1.「姿」を見る
・刀の先が天井を向くように、つまり垂直になるようにして持ち、出来るだけ刀を遠くから見るため、右手をまっすぐ伸ばす。この時、刃の向きは刀に向かって見た場合、右の方向を向いていること。
・刀の太さ(細身か、尋常か、幅広か。太いと鎌倉時代=力強い、細いと平安=優雅な感じ。)
・反り具合(反りが深ければ深いほど、時代が古い)
・元幅(持つ部分の幅)と矢幅(先の幅)の差
・切先の太さ(大・中・小)
・重ね(刀の厚さ)
2.「地金(ジガネ)」を見る
・刀を地面に対して水平にし、左手に持っている布で刀を支えながら、近くで見る。
・ジガネを見て、情報を読み取るのは非常に難しい
・正目、逆目をチェック(木目と同じように、金にも模様がある。)
・地の景色や、黒地の中の模様を見る。業界用語で、「働き(はたらき)」を見る、という。
3.「刃文(はもん)」を見る
・「刃文」とは、刃の中で一番美を表現するところ。日本の刀であることの必要条件。
・地金を見る時の姿勢より、刀の切先を少し下げ、刀が置いてあるところの上の方に吊るしてある電球の光を当てるようにして見る。
・刃文の種類には4つある。ただし、刃文が一種類だけの刀は少なく、複合している事が多い。どの模様が「主体」となっているのかを見ることがポイント。(講師は、「不定形の曲線」を、分類し名称を与えたのは、日本人だけでは無いか、と言っていたが、どうだろう?この分類自体は室町から存在するようだ。)
 a.直刃(スグハ) 真直ぐの刃文
 b.丁子(チョウジ) Ωのマークのように、下の方が狭い模様が連続する。ΩΩΩΩ。鎌倉中期から存在。
 c.互の目(グノメ) 丁子以外の連続した模様。サイン派のようなのもあるし、カクカクしてるのもある。鎌倉末期から。
 d.のたれ ゆるやかな曲線。南北朝から。
・また、刃文は、刃とそれ以外の部分の境目になる訳だが、その境目も見る。境目の粒子が見えるようなものを「ニエ」、見えないものを「ニオイ」と呼ぶ
4.「ハバキ」を見る
※これについてはメモが無かった・・・

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