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バテマラと八方美人 ~ライブ報告記

8/19 川口art factory 「水の音」「風の音」
~古代のコエ、古代のオト、古代のコト~

会場は、元鋳物工場。60年以上前から工場として使われていたそうな。だから雰囲気は抜群に良い。
アートギャラリーとして貸し出していたものの、音楽の公演は今回が初めて。
http://www.art-kouba.com/

建物が全て鉄で作られているためか、中は暑い暑い!しかし、ドアと大きな台形の窓を空けていると、風が通るので涼しい。が、風が強すぎて譜面が飛ぶので泣く泣く閉めることに。

そんな時、本公演のもう1つの目玉である、世界的なサウンドアーティスト鈴木昭男さん登場。鈴木さんは、とても腰の低い優しい感じの方で、好好爺という感じ。
http://www9.plala.or.jp/akiosuzuki/

溶けるような暑さの中、リハーサルを行う。汗が死ぬほど出る。人間の細胞は3ヶ月サイクルで入れ替わると聞いた事があるが、水を飲んでは汗をかき、昨日一日だけで、細胞が全部生まれ変わった感じ。

日陰にいた私なんかはまだましな方で、直射日光にさらされ、更に踊りを踊りながら歌を歌った、本公演のメイン、桜井真樹子さんは、「汗が塩になった!!」と叫んでいた。

そんな昼間は溶鉱炉のような暑さだったが、夜になるとさすがに大分涼しくなる。

そして公演本番。
蝋燭の明かりと、譜面台を照らすクリップライトと、大きな窓から入ってくる町の灯り以外は光が無い。素晴らしい雰囲気。

1部は、「歌い返し」と「水の猿曲」。平安時代の復曲2曲。

鈴木さんと合わせるのは、本番が初めて。リハの時は、「本番までパワーをとっておきたい」という事で、曲を聴いて頂いた。すると、「うーん、困ったなあ、私が入ると邪魔しちゃいそうで・・・」と言っていた。

が、本番になると、一転、ご自身が作られた楽器「アナラポス」と、「鈴木タイプ・グラス・ハーモニカ」を使い、信じられないぐらい、パワフルな演奏!とても60を超えているとは思えない。共演している演奏者の出す音にドキッとさせられることは滅多に無いが、久しぶりにそれを味わえた。というか、最後まで何回ドキッとさせられた事だろう。こんなことは初めてだ。

お陰で、古いような新しいような、不思議な空間が出来たと思う。

15分の休憩後、2部。

桜井さんに創作曲(音楽劇?)「はにわの王子様」と鈴木さんに捧げる歌「丹羽の翁」。

個人的には、この2曲(特に「丹羽~」)が、今回の公演の最大の難所だった。譜面を見ながら普通にメロディを歌う曲なのだが、平安時代の曲というのは、リズムが恐ろしく遅い上に、使われるメロディーが馴染みがありそうで、無いので、覚えるのに一苦労。

そして苦労したのは、何よりも、私が譜面を見ながら普通の声で歌う練習を今まで全くしてこなかった事。(それでボーカリストかよ、と思われるかもしれませんが、私は、譜面を必要としない即興演奏、より抽象的/音響的な表現をするボイスパフォーマンスを沢山やってきたんです。)

特に「丹羽~」は、桜井さんの竜笛と、声に、いわば対位法的に合わせる曲なので、両者とも、メロディーを頭に叩き込んでいないと出来ない。当日も不安で一杯だったが、細かいミスはありつつも、何とか終了。

いやー、この曲が、この1ヶ月、凄いプレッシャーになっていたのだけども、やれば出来るという事を実感。少しレベルアップした感じ。やって良かったー。

「はにわの王子様」は、カルグラ唱法(モンゴル周辺の特殊な歌唱法ホーメイの、低音を強調したテクニック)が曲に上手く使われており、現代の巫女が、夢の中で前世の夫と出会う幻想的な物語の雰囲気を醸し出す助けになっていたと思う。

10月には、この「はにわ~」のカルグラ部分を、カルグラコーラス(4人!)でやりますので、相当凄いことになりそうです。4人てのは、私が昔いたホーメイグループ「倍音S」以来だなあ。

カルグラでコーラスをすると、声と声がブツかって、新しい音が出来て、その新しい音がまた声とブツかって、更に新しい音が出来て・・・というように、凄い音響空間が出来あがるんです。これはね、CDでも再現不可能。生で聴くのが一番!(というか、そもそも、音楽は生が一番!)

メンバーは、現「倍音S」のオビキさん、口琴オケの岡山君、そしてソロパフォーマンスをする山川冬樹さん、で私。お楽しみに。

会場には坂田明さんも来ており、そもそも、「はにわ~」は坂田さんが降りた作品なので、お会いするのは少し緊張したが「良かったよ。これではにわの王子様も成仏できたね!」と握手を求められたのは一安心すると共に、とても嬉しかった。

打ち上げは、坂田さんが飲んでいる川口のお店(ポテト?)で。

で、件名の言葉。バテマラも八方美人も、この打ち上げの時に出た言葉。

「バテマラ」は、坂田さんが、男女関係を、ミジンコ(!)を例に挙げながら説明していた時に出た言葉。詳しい意味は、下ネタなんで省略します(笑)。ちょっとだけ補足するならば、私が知ってる言葉では「疲れマラ」。

八方美人は、鈴木さんがご自分のことを自虐的に説明するのに使った言葉。(あと、尿咲かジジイ、とも言ってたけど、これも下ネタなので省略します:笑)

公演本番、打ち上げも含めて、至福の一日でした。

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