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ホーミー、ホーメイ

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ホーメイの認知度も、少しずつ上がってきている気がしますが、ユニクロのテレビCMでホーミーが使われてるので、あらためて、ホーミー、ホーメイについてご紹介します。

私をよく知らない人には、なんでお前が紹介する必要があるんだ、と突っ込まれそうですが、5年ほど前から、私はこの唱法にはまり、自分でも人前でやるようになったので、自分の活動の啓蒙(?)としても、ちょっと解説することにしました。

で、
ユニクロのホーミーが使われているCM
http://www.uniqlo.com/check/cm/

このCMの間中、後ろで流れているのがホーミーです。

この特殊な唱法は、声に含まれている倍音(音の「音色」を決める要素です)を、口の中の形や舌を使って、強調&コントロールし、あの高いピーという音を出します。

なので、倍音唱法(overtone singing, harmonic singing etc)とも呼ばれています。

普通の声でも、あの高い音は出ますが、喉を絞った、浪曲のような声、「喉声(のどごえ)」を出しながらやると、より本場っぽくなります。

また、カルグラーという、非常に低い(地声のオクターブ下の音が出る)唱法も、ホーミー、ホーメイの1テクニックとして使用されます。

ちなみに、カルグラーは、上記のCMでは残念ながら使われておりません。この低音唱法で有名なのは、チベット密教の声明です。集団でやるので物凄い迫力になります。

(あ、チベットでは、カルグラという単語があるかどうかは知りません。多分ないでしょう。が、聴感上、あの唱法はカルグラと同じと言って良いと思います)

ホーミーと似た言葉で、ホーメイがありますが、唱法の原理は基本的に同じです。

名前の違いは、地域による違いです。モンゴルの人はこの唱法の事を「ホーミー」と言い、対して、「ホーメイ」は、モンゴルの北西部、ロシア連邦に属する「トゥバ自治共和国」で使われます。

ホーメイ・ホーミーの起源に関しては様々な説が流布していますが、学者の間でも良く分かってないそうです(民謡なので、歴史的に辿れる文献や資料が無いんだそうです)。

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あ、でも歴史的に、モンゴルのホーミーは、モンゴル西部の少数民族のみが行っていたのが、人口の大部分を占める「ハルハ民族」が取り入れる事によって、モンゴルの中で全国区になったのは、モンゴルが共産主義国だった頃のお話だそうです。

なので、モンゴルの首都ウランバートルに行っても、プロフェッショナルなミュージシャンぐらいしかホーミーは出来ません。つまり、本来はハルハ民族の伝統芸能では無いので、一般民衆は、その存在を知ってはいるものの、民謡としては広まっておりません。

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それに対し、トゥバでは、伝統芸能として、一般民衆に浸透しており、私がトゥバに行った時も、色々な人がホーメイを聞かせてくれました。

更に音楽的なホーミー、ホーメイの違いを指摘するならば、以下の点が挙げられます。ただ、これは大まかな分け方で、モンゴルでも、トゥバっぽいホーミーが存在するなど、色んなバリエーションが存在しますし、トゥバでも地域によるスタイルの違いがあるそうです。

・基音の違い
  ホーメイは低く、ホーミーは高い
・舌を付ける位置
  ホーメイは前の方、ホーミーは舌を垂直に上げるぐらい上の方に付ける
・この唱法の使われ方
  ホーミー:歌詞を伴わず、高いピーという音のみで旋律を、器楽的に奏でる。
  ホーメイ:歌詞を伴う歌の中で、合いの手のように入れる。

このテレビCMをきっかけにホーミーやホーメイに興味を持つ人が増えてくれたらいいなー。
(そして私のライブに足を運ぶ人も増えてくれたら:笑
間違えて「ノイズ合唱団」のライブの日に足を運んじゃったりして:笑)

あ、ちなみに上記のウンチクは、私が実際に現地(モンゴルとトゥバ)で体験したことと、この唱法における大先輩で、研究者でもある、「タルバガン」の等々力政彦さんに教えていただいた事を、ミックスして書いてあります。

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Comments

http://gw.n1e.jp/TOOLS/play.cgi?id=1148709446&oid=FILEMAN&dir=DATA2&uid=kamidouga&pickup=&order=&mini=&codename=
神動画に投稿したら掲載されました。
左うえの謎の超音波男をみてください
人間が、コウモリの超音波を出します。
ぜひ、見てやってください。
http://www.prepeach.co.jp/denden/

Posted by: 謎の超音波男 | 2006.06.30 at 11:43 AM

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