『身体が「ノー」と言うとき』 読書メモ
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「出張特別編」なので、体験版なれど、3時間ボリュームと、7月のより少しお得
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友人から借りた本をようやく読了
実に有意義な本だった。
免疫が自分自身の身体を攻撃し始める「自己免疫疾患」の病気をはじめ、
筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー病、がん、アトピー性皮膚炎といった病気は、
患者の性格が大きな要因の一つなのでは無いだろうか?
という仮説を元に、医者である著者自身が関わってきた様々な患者の例を、
インタビューを交えながら、その根拠を説明していく前半。
そこから見えてくるのは、
『あまりにも協調的な「いい人」や頑張り屋さんほど、自己免疫疾患にかかりやすい』。
そのような性格を持つ患者が語る言葉は、変わり者の言葉ではなく、
日本で生活していると、一般的によく聴く言葉だったりするので、
友人知人の顔が浮かんだり、
また、私自身にも当てはまる側面はあるので、ぎくりとしたり。
中盤以降は、
そのような性格が何故生まれたのかを、
幼少時の経験から解き明かす。
ここまでは、扱っている患者の例が絶望的なモノが多く、
読んでいて非常に辛い。
そして幼少時のその経験は、多くの場合は、患者の両親からの影響が大きいのだが、
その両親も、多くの場合は、幼少時にそのような経験をしているという。
つまり、世代を超えた連鎖が存在しているのだ。
また、戦争や不況など、社会的な要因の影響もあることも明らかになる。
患者自身に自覚があるのはまだ良い方で、
どう考えても悲惨な状況にも関わらず「楽しい記憶しかありません」と言い切ってしまう例は、
ヒトの無意識の凄さと怖さを感じさせる。
どういうことかというと、こういう患者の例は、
幼少時の満たされない思いを、無意識のうちに、
見なかったコトにして、楽しい記憶だけを思い出すようにしてしまっているためで、
しかし、多くの場合、その見なかったコトにせざるを得なかった要因(両親や家族との関係)はまだ残っており、
それが与えるストレスも感じてないコトにしているため、
「身体がノーと言ってしまう」はめになっている。
しかし本書では、少しずつ、それをどのようにすれば良いのかを明らかにしていく。
最後の「ネガティブ思考の力」「治療のための7つのA」は、
治療のためのみならず、より良い人生を送るために、
広く色々な人に知ってもらいたいとさえ思った。
以下、個人的なメモ
「変容は、すでにあるものの回復を(略)もたらすものである。助言や処方箋も有益だろうが、(略)自分の心とからたの働きを洞察することのほうがはるかに価値がある。真実を追究したいという意志に促された自己洞察には、変容をもたらす力がある」
→ 全く同感ですし、「回復」を「自然の(未知の)ハタラキ」に置き換えれば、そのまま韓氏意拳や私の目指すところと一致します
「観察者の位置が観察されている現象に作用し、観察結果に影響を与える」
→ 相対性理論のフレーズだそうだが、ココロとカラダの関係にそのまま当てはまりますね
『腸には、情報を脳に伝達する知覚神経も豊富に存在している。(略)じつは腸から脳に上行していく神経線維のほうが、脳から腸へ下向してくる神経線維よりもずっと数が多い』
→ 脳は感覚器官から送られたデータを感情中枢で解釈しそれを腸に送る。それを元に腸で生理的変化が起きる。腸は信号を再び脳に送る。これが我々が意識できる「直感」である。この直感データは、感情の解釈を更に強化する。
→ 直感は、英語では「gut feeling」と訳される。直訳すると「内臓の感情・感覚」になるだろうか。腸感覚は、世の東西を問わず、ヒトの共通感覚なのだろう。
→ 食事・酒の、質・タイミング・量を、本来のヒトに適した形に変えると、感情や気分も劇的に変わる。「自分の気持ち」と大事にしてたものが、単なる内臓の疲れ、である事が非常に多い
→ 出来事はコントロール出来ないが、解釈と、それに伴う感情はコントロールできる。それは気分だけでなく、内臓や身体の調子にも生理学的に影響する事がよく理解出来る。
『心理学者のロス・バックは感情には三つのレベルがあるとして、私たちが意識する程度によってレベル1,(略)2,(略)3の感情に分類している』
『レベル3の感情は(略)からだの感覚は意識されている』
『レベル2の感情は(略)、他者がそれを見てとった感情である。(略)自分が何らかの感情を伝えていることに気付いていないのに、周囲の人間はそれをはっきり読み取っている、ということは往々にしてあるものだ』
『レベル1の感情とは(略)、生理的な変化のことで、(略)意識的にコントロールされたものではなく、外からは直接見ることはできない。(略)本人の自覚も感情の表現もなしに起こる場合もある』
『自己規制は(略)"感情コンピテンス"の獲得に関係してくる。感情コンピテンスとは、自分の感情や欲求に適切な方法で十分に対処する能力である』
『感情コンピテンスを獲得するには(略)ある種の能力が必要だが、そうした能力は、(略)論理的であることが感情的であることよりも望ましいと一般にみなされているような今の私たちの社会には、欠けていることが多い』
『感情コンピテンスを獲得するには次のものが必要である。
(略)
・目の前の状況にふさわしい精神的な反応と、過去を引きずっているだけの反応とを見分ける能力』
「闘争か逃走」
→ 本来、外的要因から守るための「闘争か逃走」のためのココロと身体の反応は、現代では、ストレスとなって、ココロと身体を蝕むケースが増えている
→ 外部からのストレス、例えば危機的状態にある時、ヒトは闘争か逃走の2択しかないそうだ。赤ん坊を見ると理解しやすいかもしれない。このどちらも出来ない状況の時、ヒトはそのストレスを無視する。幼少の時にこれを身につけてしまうと、自然な反応を抑圧してまう結果に
『植物や動物を育てたことのある人なら、遺伝的な資質と潜在能力を花開かせるためには早い段階での世話が重要だということに異論ないだろう。(略)多くの人は人間の成長に同じ考え方をなかなか適用できない。』
『細胞は -人体(略)と同じように- 成長モードと防衛モードのいずれかをとることはできるが、両方はとることはできない』
『幼少時の体験は(略)周囲と関係を持つにあたって私たちが無意識に抱く、自分についての思い込みを生み出すのである。(略)思い込み(略)はからだに深く刻まれたものではあるが、人間の経験と潜在能力をもってすれば、(略)打ち消すことは不可能ではない。』
■治癒のための7つのA
『感情コンピテンスとは、周囲の人間とつきあううえで自分のことは自分で責任をとり、無暗に人の犠牲になったり自分を傷つけたりしないための能力である(略)。生きていくうえで避けることのできないストレスに対処し、無用なストレスを避け、(略)ココロの拠り所としてこの能力を持つ必要がある。大人になるまでに多少なりとも完全に近い感情コンピテンスを獲得できる人はほとんどいない。だからその能力がないからといって、自分を責めることはない。もっと成長し、変わる必要があるとわかればいいのだ。
(略)「治癒のための7つのA」を追求することは、私たちが感情コンピテンスを身につけるうえで大いに役立つ(略)』
■アクセプタンス 受容
『受容とは物事をありのままに認め、受け容れることである。』
『受容とは、自分に思いやりをもつことでもある。(略)自分にだけ厳しい基準を設けることをやめなければならない。』
■アウェアネス 気付き
『気付くこととは、自分のからだの中に現れるストレスの兆候を知ること、心が手がかりを見逃したとき、からだはどうやってそれを伝えてくれるかを知ることでもある。』
■アンガー 怒り
『健全な怒りのエネルギーと、感情的および身体的な暴力という有害なエネルギーの違いは、健全な怒りは境界を尊重するという点である。自分のために一歩進み出ることは、けっして他者の境界を侵害することではない』
■オートノミー 自律
『自然はさらに高度な目的として、自律と自己調整のできる精神の存在をめざしているのではないだろうか。肉体がひどく傷ついても精神と魂は生き続けることができるが、精神の健康と自由が損なわれると肉体も同様に傷つく』
■アタッチメント ふれあい
『ふれあいを求めることは治癒の必須条件なのである』
■アサーション 主張
■アファーメイション 肯定
『魂の声に耳を傾けないまま、心理学的なワークをしてきた人はたくさんいる。そうかと思えば、自分を発見し育てることの大切さに気付かないまま、霊的な手段だけで--神や宇宙の本質を追究することで--病気を治そうとしてきた人もいる。だが健康は、からだと心と魂のつながりという三本の柱に支えられているのだ。』
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